データドリブンで意思決定をする楽天生命は、どうやってサイトを高速改善しているのか? 楽天生命保険株式会社 KARTE導入事例インタビュー

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数字とクリエイティブ――昨今のウェブマーケティングにおいて、データ解析からサイトデザインやバナーなどのクリエイティブへの反映までのプロセスにおいては、より迅速な連携が求められています。

そんな中、データ解析はもちろん、制作メンバーのマネジメントや制作物のクオリティチェックと一連の流れを幅広く管理しているのは、楽天生命保険株式会社 マーケティング部のリーダーである小林氏。

「データドリブンで意思決定を行う」という同社は、これまでいかにしてサイト改善を進めてきたのでしょうか? 過去の具体的な施策から今後の展望まで、小林氏に話を聞きました。

 

生命保険では珍しいスマホ比率が5割。法改正による制限の中でのサイト改善

 

 
―― 楽天生命のサイト改善において、大切にしていることはなんでしょうか?

エンドユーザーのお客様にとって「使いやすいサイトかどうか」を大切にしています。
サイトのデザインにおいても、トレンドを追って設計するのではなく、その施策を起案したタイミングで、エンドユーザーが普段使っている感覚で使えるか、を主眼に置いて設計しています。
 
―― サイト改善で過去に効果があった施策を教えてください。

保険業法の改正に伴い、申し込みフォームの大きな改修を2016年5月に行いました。
具体的には、お客様の意向把握をより慎重に行うために画面上の確認ステップを増やすことになったのです。

遷移数が増えたので、その分どうしても離脱の可能性は高くなります。
そこで、他の部分でリカバリーできる施策を追加で導入しようと、申し込みのフローを頭から見直しました。

さらに当時のフォームは、一世代も二世代も古い見た目だったのですね。スマホ用のフォームもあったのですが、非常に入力しにくいものでした。そこでトンマナや操作感をPCとスマホで合わせるよう改修をしました。

結果的には、ネット申し込みのスマホ比率がもともと4割以下だったのですが、約52%まで向上しました。

生命保険に携わっている他社さんからすると「そんなはずはない」というくらい、スマホ比率が高くなりました。
 
―― 生命保険のサイトでスマホ比率が過半数というのはすごいですね。

楽天グループ全体の動きとしてスマホシフトに注力していたので、生命保険業界のなかでは早い対応だったと思います。
もちろん一度リリースして終わりではなく、リリースしてから2ヶ月くらいは日々PDCAを回していました。

コンバージョンレート、コンバージョン数と日々にらめっこして、60箇所くらいをチューニングしましたね。

最終的には法改正の施行前と後で、コンバージョン率も約37.5%の改善に繋がりました。
制限が加わった上でのサイト改善だと考えれば、この数字以上の効果があった施策だったと思います。
 

「フルスクラッチではコストがかかる」外部ツールを使い、フットワーク軽くトライアンドエラーを繰り返す

 

 
―― データ解析における課題はこれまで何かありましたか?

楽天グループのシナジーを活かしたプロモーションを行う上で、”顧客データ解析” が課題でした。お客様の同意を頂いたうえでパーソナライズされたプロモーションを行おうとしていたんですね。

パーソナライズされたプロモーションを行うための基盤は一応あったのですが、本格的に運用しようとすると、フルスクラッチで作らないといけないないため、設計や追加開発に非常にコストがかかるものでした。

費用対効果の観点や、施策が失敗したときのことを考えると、フルスクラッチで開発するよりも、フットワーク軽くトライアンドエラーができる基盤が欲しかったのです。そこでAPI連携やカスタマイズがしやすい外部ツールを導入しようということで、KARTEを導入しました。
 
―― 顧客データを活用した施策は、過去にどのようなものがありますか?

これまでやってきた大きな施策は3つあります。

1つはフォーム離脱のお客様へのお知らせ。申し込みフォームの途中で離脱したお客様が再訪したタイミングで、「前回の途中から申し込みできますよ」というお知らせをするようにしました。一番コンバージョンに近いお客様なので、もっとも効果が高かった施策でしたね。
 


フォームを途中まで入れたユーザーが再来訪した時の接客例

 
2つめはパーソナライズ。顧客データを分析し、こういう特性のお客様であればこういう商品がオススメですよ、といったマッチングをKARTEとAPIで行い、商品への導線を表示させることを行いました。
 


お客様に合わせたオススメの保険を提案する接客例

 
そして3つめは新規訪問者に対して、楽天生命の一押し商品を訴求する施策です。
 


顧客情報が取れていない場合に、全員にオススメの保険を提案する接客例

こういった施策をサイト全体で行った結果、コンバージョンレートは5.3倍になりました。
 

「使いたいチャネルを自由に使える」ユーザー視点からしたら当たり前のことを実現していく

 

 
―― KARTE導入によって、社内の動きにも変化はありましたか?

いちいち社内説明用の資料を作らなくてよくなったのが非常に大きいですね。
これまではスライド資料にA/Bテストの結果をまとめなくてはいけなかったのが、いまはKARTEの画面を見せるだけで済みます。

また、私たちはデータドリブンで動いているため、KARTEを使ったデータ分析というのは意思決定に非常に役立っています。施策を裏付けできるデータを用意し、ある程度みんなで結論を持った状態で30分くらいミーティング。

「じゃあ、いつやる?」といった合意をとってスタートする、といったスピード感です。
 
―― PDCAのサイクルがより早くまわせると。

はい、特にCTRやコンバージョンに関わる重要なポイントに関しては、社内での意識決定は非常に早いです。

KARTEによって、サイト全体をパーソナライズのエリアにすることができます。

通常こうしたことをフルスクラッチで実現させようとすると、パーソナライズするエリアやページを決めたり、そこにどういった人たちにどういった情報を出すかを決めなければいけませんが、KARTEを使うとサイト全体がパーソナライズエリアになり、自由に出し分けの設定ができるようになるのです。

そして接客サービスのバリエーションの設定は簡単にできるので、A/Bテストすごく簡単にできます。

例えばスマホではAパターンがよかったけど、PCではBパターンがよかった、といったテスト結果がすぐに出せますので、スマホ・PCとデバイス横断してのアクション決定が非常に早くできます。
 
―― 今後、サイト改善はどのようにすすめていく予定ですか?

KARTEの活用という意味では、分析結果のブラッシュアップやデータ連携の仕組みをスムーズにさせていきたいなと思っています。
また、サービス全体としてはコールセンターとのシステム連携を進めていく予定です。

そして将来的にはサイトだけでなく、人を介したリアルな販売、チャットアプリや提携している代理店さんなどたくさんのチャネルがある中で、お客様が「使いたいときに、使いたいチャネルを自由に使える状態」にしたいです。

ユーザー目線からしたら当たり前のことですけども、まだできていない部分です。
「データが紐付いていないので、わかりません」といった状態を早くなくすために、いろいろ手を加えていくつもりです。

そのためにも、チームの一人ひとりに職人として裁量を持たせ、フットワーク軽く動けるようにしたいなと考えています。
細かなことでも上司にいちいち承認を取る、といった動き方は当社のスピード感についていけないです。

さらにウォータフォール型の動きでは、面白くないじゃないですか。

縦割りの組織ではなく、デザイナーもフロントエンドもバックエンドエンジニアも、 ”餅は餅屋” として活躍できる、フラットな組織をつくっていきたいと思っています。
 

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